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経営学の錬金術

裁量労働制とは?メリット・デメリットや適用される職種をわかりやすく解説

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【この記事を書いた人】マナブ
大学時代は引きこもって学問書を読み漁る、いわゆる頭デッカチ。 就活で50社以上に断られるも、現在はセールスプロモーター兼投資家として活動。 真面目に勉強している人が報われる社会を作るため、学問の知識をお金に変えるノウハウをメルマガで無料公開している。

今回は、裁量労働制について、わかりやすく詳しい解説をしていきます。

 

日本の働き方は少しずつ多様化しています。

一昔前までのオフィスワークは「終身雇用」「9時から5時まで」といった仕事が多かったように思います。

 

しかし現代のホワイトカラー事情は変化してきていますね。

その中の一つが裁量労働制です。

 

 

この記事を読めば、よく耳にするようになったこの「裁量労働制」とはいったいどのような制度なのか分かるように解説していきます。

 

 

裁量労働制とは?

首を傾けるサラリーマン

 

裁量労働制とは厚生労働省が定めた特定の職種において企業が届を出すことで、事前に定められた時間ぶんの労働を各個人の裁量で行うことができる制度です。

 

表現が硬くて分かりづらいので、もっと簡単にかみ砕いてまとめます。

認められた職種の人は、「1ヶ月にこれだけの仕事をしてくださいね。仕事は期限までに終わらせてくれたらいつどれだけ働いてもいいですよ」という働き方ができる、という制度なのです。

つまり、「1日何時間働かなければならない」という決まりがないのです。
あなたが任せられた仕事を期限までに終わらせることができれば、いつどれだけ働いても自由です。

たとえば、「調子が悪い日は1日休んで、モチベーションが高い日に一気に仕事を片付ける」ということもできちゃうんですね。

 

どうですか?
なんとなくイメージは掴めたでしょうか?

これからしっかり中身に触れていくので、ここではなんとなく大枠だけとらえてくださればOKです。

 

 

 

裁量労働制は一括りに呼ばれていることが多々あります。

しかし厳密には2種類存在します。

 

よく耳にする裁量労働制は、デザイナーや弁護士など特殊な職業の人が適用される「専門業務型裁量労働制」を指している場合がほとんどだと思います。
ではもう一つの制度、「企画業務型裁量労働制」とはどう違うのでしょうか。

 

「専門業務型裁量労働制」「企画業務型裁量労働制」について比較も交えながら裁量労働制の制度を説明します。

 

ポイントは3つです。

  1. 適用が認められた職種
  2. みなし労働時間
  3. 届け出

専門業務型と企画業務型を比べつつ、1つずつ見ていきましょう。

 

裁量労働制の適用される職種

裁量労働制は厚生労働省が定めた職種にのみ適用ができます。
適用される職種は「専門業務型裁量労働制」「企画業務型裁量労働制」で異なります。

 

簡単にいうと、専門業務型は名前の通り「創作や研究など、特殊な技術を使う専門職」に適用されます。
また、企画業務型は「本店や本社など、仕事を与える立場の人」に適用される裁量労働制です。

これから詳しく説明しますね。

 

 

ここでは厳密な決まりというよりも、仕事として想像のしやすい表現に変えて分かりやすく表記します。

 

 

専門業務型裁量労働制が適用される職業

専門業務型裁量労働制が適用されるのは、以下の19の項目に当てはまる職種です。

 

  1. 新商品・新技術の研究開発、人文科学・自然科学の研究
  2. 情報処理システムの分析・設計
  3. 新聞・出版の記事の取材・編集、テレビ・ラジオの制作の取材・編集
  4. 衣服、室内装飾、工業製品、広告等の新たなデザインの考案(ファッションデザイナー)
  5. 放送番組、映画等の制作の事業におけるプロデューサー・ディレクター
  6. コピーライター
  7. システムコンサルタント
  8. インテリアコーディネーター
  9. ゲーム用ソフトウェアの創作
  10. 証券アナリスト
  11. 金融工学等の知識を用いて行う金融商品の開発
  12. 大学における教授研究
  13. 公認会計士
  14. 弁護士
  15. 建築士(一級建築士、二級建築士及び木造建築士)
  16. 不動産鑑定士
  17. 弁理士
  18. 税理士
  19. 中小企業診断士

 

名前の通り専門的な職種へ適用されています。

 

これらの職種は一概に枠の中で決まった時間の労働よりも裁量を必要とする場合が多いです。

たとえば、大学教授の研究など、「1日何時間研究する」と時間が決められていてはやりづらいですよね。

研究職は内容によってやることも全く変わってきますし、それぞれの教授自身のペースで研究を進めなければ効率が悪いです。

 

また、弁護士など依頼人によって仕事をする時間やタスクが決まる場合も、裁量労働でなければ仕事ができませんね。

このように、働く時間が決められていては仕事ができない専門的な職業が、「専門業務型裁量労働制」の対象になるのです。

 

 

より厳密な職種の説明については、厚生労働省のページで確認してください。

専門業務型裁量労働制が適用できる職種

 

 

企画業務型裁量労働制が適用される職業

ざっくり言ってしまえば、企画業務型は決定権のある偉い人が該当すると言っていいでしょう。

 

全体を取り仕切る、企業の舵を切る等の役割がある職種の人を対象にしているのが「企画業務型裁量労働制」です。

企画業務という言葉から分かる通り、企画立案に携わるような人はここに含まれます。

 

つまり、仕事をもらうのではなく「仕事を与える立場(=会社や企業のトップ)」の人たちに適用されるのが「企画業務型裁量労働制」です。

そもそも会社や企業のトップともなると、「何時から何時まで仕事をしてください」と人に決められることのない立場なわけですから、必然的に裁量労働になるわけです。

 

 

また、企画業務型裁量労働制には事業場の決まりがあります。

  • 本社・本店である事業場
  • 当該事業場の属する企業等に係る事業の運営に大きな影響を及ぼす決定が行なわれる事業場
  • 本社・本店である事業場の具体的な指示を受けることなく独自に、当該事業場に係る事業の運営に大きな影響を及ぼす事業計画や営業計画の決定を行っている支社・支店等である事業場

これらの場所で勤務する人のみが企画業務型裁量労働制の制度のもとで働くことができます。

 

企画業務型裁量労働制について、より詳細な説明はこちらの厚生労働省のページで確認できます。

企画業務型裁量労働制が適用できる職種

 

 

みなし労働時間とは

みなし労働時間とは、労働時間を実労働時間ではなくあらかじめ決められた時間働いたことにする制度です。

 

そもそもみなし労働時間とは、従業員を管理するべき会社側が、従業員の労働時間を適切にチェックすることに限界があるため、それに対処するために作られました。

 

たとえばあなたがファッションデザイナーで、フランスのブランド新作発表会を視察する海外出張へ行ったとします。

会社は海外滞在中の時間の使い方を、新作発表に行ったこと以外把握できません。

店を巡り服を確認しながら、街で見かける人の服がどうすればアジア人に似合うか考えていたかもしれません。

しかしお土産を物色してから食事をしていただけかもしれません。

 

このように事業場外での労働など、厳密な労働時間の算出が困難になる場合、合理的対処をするためにみなし労働時間は作られました。

 

みなし労働時間は、あらかじめ「これくらいの時間でこの作業をしてください」というように、仕事に費やすと考えられる時間を算定して設定されます。

つまりみなし労働時間が8時間だった場合、実際に働いていた時間が4時間でも16時間でも、8時間分で給与が支払われることになります。

 

これは専門業務型裁量労働制、企画業務型裁量労働制どちらも共通です。

 

 

裁量労働制は届け出る必要がある

裁量労働制を導入するためには所轄労働基準監督署長への届出が必要です。

「専門業務型裁量労働制」「企画業務型裁量労働制」それぞれの届出の方法を説明します。

 

 

専門業務型裁量労働制の届出

専門業務型裁量労働制を取り入れるためには所轄労働基準監督署長に届け出ることが必要です。

 

届け出が受理されるための要件は以下の7つです。

  1. 制度の対象とする業務
  2. 対象となる業務遂行の手段や方法、時間配分等に関し労働者に具体的な指示をしないこと
  3. 労働時間としてみなす時間
  4. 対象となる労働者の労働時間の状況に応じて実施する健康・福祉を確保するための措置の具体的内容
  5. 対象となる労働者からの苦情の処理のため実施する措置の具体的内容
  6. 協定の有効期間(※3年以内とすることが望ましい。)
  7. (4)及び(5)に関し労働者ごとに講じた措置の記録を協定の有効期間及びその期間満了後3年間保存すること

※引用元:厚生労働省

 
上記の内容が決まっているなら、すぐに届出を出すことができます。

労使協定が定まっていなければそこから作る必要があるでしょう。

ただ、書面にしてわずか1枚の量なので、書くことが決まっていれば届け出に時間はかかりません。

現在は電子申請システムの利用も可能で、これを使えば24時間いつでも申請ができます。

 

 

企画業務型裁量労働制の届出

企画業務型裁量労働制の導入もまた、所轄労働基準監督署長への届出を行う必要があります。

 

専門業務型裁量労働制との1番の違いは対象となる労働者各個人に個別の同意を得る必要があることです。

この制度はより有効な制度にするため2004年に導入・運用についての要件・手続が緩和されています。

現在の制度では事業場の対象範囲が広がりました。

 

 導入にあたり踏むべき手順は

  1. 「労使委員会」を設置
  2. 労使委員会で決議
  3. 労働基準監督署長に決議を届け出る
  4. 対象となる労働者へ同意を得る
  5. 制度の実施

の5段階です。

 

 

企画業務型裁量労働制は専門業務型裁量労働制に比べて届出が厳しいように感じたかもしれません。

 

それは企画業務型裁量労働制が残業代の未払いの口実などに使われていまう危険性があるからです。

専門業務型のように職種も具体的でないため、曖昧に導入を許可してしまうと、不適切に働く人の不利になる使い方をされしまう恐れがあります。

だからこそ、個別の同意を得る必要があり、制度の利用が正しいか判断が慎重になっているという背景があるのです。

 

 

裁量労働制を取り入れるメリット・デメリット

ディスカッション風景

 

裁量労働制を取り入れることにはメリットとデメリットがあります。
メリット・デメリットを従業員側と企業側に分けてみていきます。

 

 

裁量労働制を取り入れる従業員側のメリット

従業員側のメリットは大きく3つあります。

  1. 時間の融通が利く
  2. パフォーマンスの向上
  3. 仕事の段取りを組み立てやすい

1つずつ見ていきます。

 

 

従業員のメリット1. 時間の融通が利く

従業員にとって、裁量労働制を取り入れる最も大きなメリットは時間の融通が利くことです。

 

裁量労働制が取り入れられている場合、働く時間の制約がありません。

自分の仕事がしやすい時間に働くことが可能です。

 

たとえば、あなたが「毎朝通勤ラッシュの立ちっぱなしの電車がストレスで、1日の気力と体力のほとんどをそこで使ってしまう」と思うのなら、1日のスケジュールを後ろにずらすことができます。

反対に「朝型人間で遅くなると眠気で集中できない」という場合は、朝早くから働き始めることも許されます。

誰よりも効率的に働いて両方叶えちゃうなんて働き方も……不可能ではありませんね。笑

 

出社時間・退社時間に縛られないことは、魅力的なメリットです。

 

 

従業員のメリット2. パフォーマンスの向上

裁量労働制によってパフォーマンスが向上することが考えられます。

労働時間が定められている場合とは異なり、必要な時間で働くことが可能になります。

そのため無駄を省いて効率的な仕事ができるようになるのです。

 

 

説明だけだと少し分かりづらいですね。

 

取材を例にしましょう。

 

あなたは記者で午前中は予定が何もなく、先方の仕事が終わる18時以降に取材があります。

裁量労働制が認められていない場合、必要性のない書類の整理などで午前を潰してだらだらと準備、そして残業として取材を行う。という流れになってしまいますよね。

しかし、裁量労働制なら、夕方から仕事を始められます。

取材を終えてから、記憶が鮮明なうちに内容をまとめ、記事を書き始めることも可能です。

 

どうですか?

あなたが、時間が変則的な仕事を任されているのなら、この時間の使い方は合理的だと思いませんか?

 

合理的な働き方を成立させることで、パフォーマンスを向上させることができます。

 

 

従業員のメリット3. 仕事の段取りを組み立てやすい

裁量労働制であれば自己の判断で1日のスケジュールをどのようにでも利用することが可能です。

 

始業・終業、休憩時間も規定はありません。

何かに縛られた時間的拘束がないので自分の動きやすいように段取りをし、予定を組むことができます。

 

また、急なトラブルがあった場合にも比較的調整はききやすいです。

決まりがないぶん自分でスケジュールと進行速度の調整は徹底する必要があります。

しかし裁量労働制が適用される、イレギュラー対応が必要な方にとってはメリットの方が大きいはずです。

 

 

裁量労働制を取り入れる企業側のメリット

企業にとって、裁量労働制の最大のメリットは「無駄を削減できること」です。

 

ここでいう削減できる無駄とは

  • 賃金
  • 規則

の2点です。

 

 

裁量労働制が適用できる職種は、先ほど例に挙げた取材のように「元から枠にはめた働き方に限界がある仕事」です。

定時で出退勤をされると必要のない時間帯に従業員を持て余すことになります。

さらに、本当に働いてほしい時間には残業代が発生するとなると、人件費を大幅に無駄遣いしてしまうのが分かりますね。

 

そのような時間帯の融通を聞かせるための規則を事細かに定めると、無駄な規則が増える理由になります。
ルールは会社の運営を円滑に進めるうえで必要不可欠ですよね。

しかし、あまりに多くの規則を作ることは従業員を束ねる経営者、行使できるはずの従業員双方が全てを把握しきれなくなる原因になります。

 

裁量労働制を取り入れて各個人に裁量を与えることは、企業にとって不要な規則をいちいち作らなくてよくなるメリットといえます。

 

 

裁量労働制を取り入れる従業員側のデメリット

裁量労働制を受け入れた場合、従業員側にどのようなデメリットがあるかも確認しておきます。

 

大枠として不満に挙げられやすい

  • 実労働時間との乖離
  • 公平性の疑問
  • 上司に合わせることになりかねない

の3点について解説します。

 

従業員のデメリット1. 実労働時間との乖離

裁量労働制が原因で、働きすぎになっている人がいる実態も明らかになっています。

もちろんすべての人、企業がそうではありません。

ただ、自分の身を自分で守るために、そういった面があることは知っておいてくださいね。

 

各自の裁量で仕事を進められる反面、自分で与えられた仕事はこなさなければなりません。

つまり、従業員は時間で縛られるわけではなく、「与えられた仕事を、自分の裁量で時間を決めてこなす」というのが裁量労働制です。

しかし、「個人に対してあまりに多い量のタスクが与えられる」という事態が起こることもあるのです。

 

それがときには、気づかぬうちに過労死ラインを超えてしまっていたということもあります。

自分に割り当てられた仕事が、事前に想定されている労働時間と釣り合っているか確認してみましょう。

 

 

従業員のデメリット2. 公平性の疑問

適用される職種上、公平性を完璧にすることは困難です。

 

全員が同じ条件で8時間働くことを前提として雇用をされていても、ある人は6時間程度でできて、別の人は12時間かかっていたとします。

それぞれ内容が異なっていればそれが割り振りのせいなのか、仕事をする上での段取りの上手さなのか判断するのは難しいです。

 

 

従業員のデメリット3. 上司に合わせることになりかねない

職場での立場によって支障が出ることも考えられます。

 

特に新人のうちなど、いくら自分に裁量が与えられていても先輩に相談したいこともあるでしょう。

アドバイスをもらいたい、了承を得てから進めるなど結果として先輩がいる時間に働かなければならなくなります。

そうなってしまっては裁量労働制を導入したメリットが半減してしまいます。

 

他にもチームワークが必要とされる場合があります。

これは企画業務型裁量労働制にみられる傾向が多いデメリットです。

 

ホワイトカラーに適用される企画業務型裁量労働制では、各個人での業務とグループでの業務が混在していることもあります。

1人の従業員が複数のグループに並行して携わっていることも考えられます。

そういった場合には裁量労働制にはなっていてもそのメリットが発揮できないことになります。

 

 

裁量労働制を取り入れる企業側のデメリット

企業側にも裁量労働制を取り入れるデメリットがあります。

 

デメリットとされるのは

  • 労働状況の把握
  • 評価基準

の2点です。

 

この2つはしばしば課題として企業側の頭を悩ませる種となっているようです。

どういうことか、詳しく説明していきます。

 

 

企業のデメリット1. 労働状況を把握できない

企業側は労働状況を正確に把握することが難しいです。

 

従業員が自分で段取りを組んで個人の裁量で業務をこなしていきます。

会社側はそれぞれの従業員各人の管理が困難になります。

 

働きすぎている従業員がいないか、任せる仕事量は適切か、その判断は容易ではありません。

ブラック企業なんて言葉が叫ばれる昨今の社会です。

そのレッテルを貼られないためにも、企業はしっかりと労働者を監督しなければなりません。

 

日報や実労働時間の記録を提出してもらうことにするなど、従業員側を知るための努力が必要です。

 

 

企業のデメリット2. 評価基準が曖昧になるおそれがある

裁量労働制は評価基準を作ることが非常に難しいです。

 

自由度の高さから業務は可視化されづらいです。

功績による正しい評価は従業員のモチベーションに必要不可欠なことです。

 

しかし基準の設定は難しく、そこでつまずいて従業員のやる気を引き出しきれていない企業が多いという現状です。

量で評価すれば当然長い時間働いた方が評価される可能性は高くなります。
従業員同士で人よりも多くの時間を割こうと考える人が増えるほど、全体の労働時間は長くなるでしょう。

 

結果として「みなし労働時間に見合わない仕事をさせられている」という意識が芽生え、いつの間にかブラック企業になっていたなんてこともあり得ます。

 

 

間違えやすい!フレックスタイム制との違い

PC操作が分からない男性

 

裁量労働制と混同されやすい制度に「フレックスタイム制」があります。

どちらも厚労省が認めた働き方の制度です。

 

時間に自由な面が多いというイメージで、似た認識をされがちな2つの制度です。

実際何が違うかと問われると分からない人も多いかと思います。

 

ここでは分かりやすく大まかな違いを表にまとめておきました。

 

裁量労働制 フレックスタイム制
みなし労働時間制 変形労働時間制
届出が必要 届出は不要
労働時間全てが裁量 一部は決められている可能性あり

 

制度として根本的に異なるものだと理解しておいてください。

 

フレックスタイム制については、こちらの記事でわかりやすく解説しているので、詳しく知りたい場合はこちらをご覧ください。

⇒フレックスタイム制記事へのリンク

 

 

残業代は?休日・深夜勤務は?裁量労働制のよくある疑問4つを解消

裁量権がない人たち
裁量労働制についてのよくある疑問をQ&A方式で4つ紹介します。

  1. 残業代の有無
  2. 休日・深夜勤務について
  3. 職場が突然裁量労働制に変わった場合
  4. 裁量労働制について困ったときの相談先は?

この4つについて確認していきましょう。

 

 

裁量労働制でも残業代は出る?

Q1. 裁量労働制の企業で働いていますがみなし労働時間にされている10時間では足りず残業している日があります。残業代はもらえるのでしょうか?

 

A. 1ヶ月あたりの労働時間を計算してみてください。

 

捉え方にもよりますが、残業代は出ます。

しかしあなたの労働時間に対して支払われるわけではありません。

ではどのように支払われるのか、それはみなし労働時間が関係してきます。

 

残業している日があるということですが、していない日は何時間働いていますか?

そもそもあなたは1日の労働時間を10時間とみなされています。
この時点で会社は毎月1日当たり2時間分の残業代を、あなたの実労働時間とは関係なく支払う義務があります。

 

毎月固定で支払われていると給料の一部のように感じてしまうかもしれませんが、何十時間分の時間外手当など、残業代に相当する金額があるはずです。

給与明細などで調べてみてください。

仮に月44時間分のみなし残業代がついているとしたらあなたは全労働時間をその中に納められると想定された量の仕事を与えられています。

職場によって超過分を支給する会社もあります。

 

まずは1度ご自身の職場の超過についての規定を調べてみましょう。

あなたの月当たりの労働時間を確認して、あまりに実労働時間がかけ離れているようなら、残業代だけでなく労働時間への不安もありますね。

仕事の割り振りについて相談してみる必要があります。

 

 

裁量労働制の場合、休日・深夜勤務は?

Q2. 職場は完全週休二日制ですが、私は自分に割り当てられた仕事の都合で土日や深夜に仕事をしなければならないことがあります。その場合休日出勤の手当てや代休の申請は可能ですか?

 

A. 深夜割増は対象です。代休は労働規則の確認を。

 

休日出勤や深夜勤務に関する考え方は通常の労働者の方と同じです。

 

22時を超えて勤務していた場合には会社から割増分の25%を支給する必要があります。

ただし所定の労働時間の定めはないため深夜だからという理由での残業代はつきませんのでご注意を!

 

休日出勤への代休については会社によるところが大きいです。

 

 

職場が突然裁量労働制に変わった

Q4. 現在の職場が裁量労働制に変わるかもしれないという噂が部署の中で広まっています。 正直に言うと今のままで困ることはあまりないので残業代を減らされるだけかもしれないという不安があります。何かできることはあるのでしょうか?

 

A. 厳密には勝手に制度が導入されることはありません。

 

制度の導入方法は専門業務型裁量労働制と企画業務型裁量労働制で異なります。

しかしどちらも突然勝手に導入されるということはないはずです。

 

特に企画業務型裁量労働制は、労働者一人ひとりから個別の同意が必要です。

それが守られていない場合は企業側がよく分かっていないか違反をしています。

労働基準監督署へ相談に行きましょう。

 

 

裁量労働制について困ったときの相談先は?

Q3. 転職先が裁量労働制を採用しています。 今まで9時から18時までの規則正しい就業体系の働き方をしていたので、先方の説明を聞いても制度のことがぼんやりとしか分からず不安です。 実際に働いてみて困ったとき外部で相談できる機関などはありますか?

 

A. あります。

 

裁量労働制のもとで働いていて不安や疑問、不当な労働をしているかもしれないと思ったときに相談できる場所を紹介しておきます。

 

企業の中で個別に相談の窓口がある場合はそちらで解決するのが好ましいのかもしれません。

しかし「会社の人には言いづらいな」「もっと気軽に相談したい」という方はこれらの機関を活用するといいでしょう。

 

 

日本労働弁護団
03-3251-5363

 

全労連
0120-378-060

 

 

 

まとめ

ホワイトボードで解説する女子

 

最後に、裁量労働制についてまとめます。

 

裁量労働制は厚労省の定めた職種であれば個人の裁量の幅を広げた働き方を保証するという制度です。

 

  • 専門業務型裁量労働制
  • 企画業務型裁量労働制

の2つに分けられそれぞれ異なる活用がされています。

 

名前の通り裁量権が労働者側に大きく委ねられる働き方です。

時間をうまく活用し、段取りよく仕事をできる人とって裁量労働制は大変有用な制度です。

 

裏を返せば働きすぎて過労になる危険性を含んでいます。

結果以外の努力は見えず、評価に繋がりづらいシビアな面もあります。

 

今国会で何かと騒がれる裁量労働制ですが、正しく活用されれば便利な制度です。

メリットとデメリットを理解し上手に活用して、裁量を存分に活用した働き方を見つけてください。

 

最後までお付き合いいただきありがとうございました。

 

 

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