アンダーマイニング効果とは、人のモチベーションを下げてしまう厄介な心理効果です。
- 勉強を始めたはいいけどつづかない
- なかなか子供が勉強をしてくれない
あなたはこんな悩みを持っていませんか?
勉強を続けることは難しいですが、勉強が継続できなければどんなに頭がいい人間でも結果がでませんので、このまま勉強を投げ出してしまうのはもったいないです。
しかし逆にいうと、モチベーションを維持して勉強を継続することさえできれば、頭が良かろうが悪かろうがきちんと成果を出すことができるのです。
モチベーションを維持するための方法はいろいろ語られていますが、アンダーマイニングという心理効果の対策をしっかりすることで、無理せずモチベーション維持ができるようになりますよ。
この記事ではアンダーマイニング効果についてわかりやすく解説しています。
アンダーマイニング効果を正しく知って、正しい「モチベーション維持術」を習得しましょう。
目 次
アンダーマイニング効果とは
アンダーマイニング効果とは「内発的動機付けが物的報酬によって低下してしまう現象のこと」を指します。
「内発動機付け」とは、自分の好奇心や信念などによって物事への動機づけをすることで、心の内側から起こるヤル気のようなものです。
反対に「物的報酬(外発的動機づけ)」とは、金銭や品物などの報酬で、外側からやってくるご褒美のことです。
- 「内的動機付け」=自分自身のやる気
- 「外的報酬」=ご褒美やお給料などの報酬
とおぼえてください。
つまりアンダーマイニング効果とは、
「自分がやる気をもって取り組んでいたことなのに、報酬が発生したとたんにやる気がなくなってしまう」という現象のことなのです。
たとえば、好きで書いていた小説が仕事になって、お金を貰えるようになった途端につまらなくなってしまった……というようなことですね。
これは創作活動が好きで小説を書いているというやる気(=内発的動機づけ)が、お金(=外発的動機づけ)によって低下してしまったために起こっています。
なぜこのようなことが起こるのかというと、「報酬を与えられたことによって、無意識のうちに、その行為に対する目的(求める対価)が置き換わってしまう」からなのです。
「好きだからやる」⇒「お金がもらえるからやる」
というように無意識に変わってしまう、ということですね。
つまり、もともと好きだからやっていたことのはずなのに、「お金がもらえないならやる意味がない」と思うようになってしまうのです。
先ほどの例でいうと、好きだから小説を書いていたはずなのに、いつのまにか「お金がもらえるから書かなきゃ」と思うようになってしまう、ということなのです。
また、「物的報酬が個人の情感にマイナスの影響を与えた結果、内発的動機づけが低下する」というケースもあります。
物事に対する「好きだからやりたい」という感情に、外的な報酬が加えられることによって、圧迫感や義務感、不安感といったマイナスの影響が加わるということです。
これによって、物事に対する本来の興味関心が薄れてしまうんですね。
「好きだからやる」⇒「やらないといけないからやる」
というように変化してしまうということです。
たとえば、物的報酬を受け取る場合は大抵の場合、ノルマや納期に追われることになるため、圧迫感や義務感を伴います。
勉強なども、好きで自由にやっているうちは続くのに、毎日何P勉強するなど、ノルマを設けて行うようにすると一気にモチベーションが無くなってしまうことがありますよね。
これは勉強に対するやる気が、義務感によってマイナスの影響を受けたといえます。
このように人は、お金などの物理的な報酬を与えられると、もともと持っていたやる気が低下してしまうものなのです。
※報酬がやる気を上げることもある!(エンハンシング効果)
物的報酬が個人の情感にプラスの影響を与える場合も存在します。
たとえば物事の成功や地位の向上など、個人の有能感などをあげる物的報酬がある場合は、内発的動機付け(やる気)を高めるとされています。
つまり、物事を行うことによって自分の地位が上がったりする場合、モチベーションは下がらずむしろ上がる、ということです。
これはアンダーマイニング効果とは違い、エンハンシング効果と呼ばれる心理効果になります。
⇒※「エンハンシング効果」記事リンク予定
アンダーマイニング効果の具体的な事例
アンダーマイニング効果によってやる気がなくなってしまう具体的な例は、勉強や仕事など、「面倒で継続しにくい場面」で多く見られます。
この項目ではアンダーマイニング効果の具体例を以下の2点を中心に解説していきます。
- 教育・子供に関する事例
- 仕事に関する事例
アンダーマイニング効果の事例1.
子どもの教育や勉強にご褒美を出すとやる気がなくなる
アンダーマイニング効果の事例の一つとして、子どもの勉強の動機付けがあります。
子どもにご褒美を出すと、逆にやる気を奪ってしまうということが起こりえるのです。
もともと勉強が好きな子どもはなかなかいませんよね。
だからこそ、大人はご褒美などを使って、子どもにやる気を出してもらおうとしがちです。
たとえば「テストでいい点が取れたら何か欲しいものを買ってあげる」などです。
あるいは、「テストで高得点をとったら周りからチヤホヤされる」といったものも、外的な動機付けになりますね。
もちろん、勉強に対するやる気がない子に対しては、こういった外的動機付けが有効です。
ただ、もともとやる気を持っている子に対しては、ご褒美は逆効果になってしまうので注意が必要なのです。
たとえば、ある子どもが、学校でやった理科の実験を面白いと思って、そのことについて自分で調べたり本を読んだりしていたとします。
それを見たお母さんは、「自分から勉強するなんて偉い!」と思って、その子にお小遣いをあげました。
お母さんとしては、「よく頑張ってるね、この調子でこれからも頑張ってね」という純粋な好意であげたお小遣いです。
しかし、これが子どものやる気を奪ってしまうことになりかねないのです。
アンダーマイニング効果で、
「興味があるから勉強する」⇒「お小遣いがもらえるから勉強する」
というように動機がシフトしてしまうからです。
報酬をもらったことによって、もともとあった勉強に対するやる気や興味が低下してしまうんですね。
たしかに、勉強があまり好きではない子に、「勉強をしたらお小遣いやお菓子をあげる」「勉強したらたくさん褒める」などの外的な動機付けをすることは大事です。
ですが、子どもが自分から興味を持って何かに取り組んでいる場合、そのやる気を低下させないために、外的な報酬を与えるのは控えるべきなのです。
アンダーマイニング効果の事例2.
好きなことを仕事にすると好きでなくなる
仕事は物的報酬が必ず発生します。そのためアンダーマイニング効果の負の面が現れやすいのです。
つまり、好きでやっていることを仕事にすると、仕事にしたことが好きでなくなってしまう、ということが起こりやすいのです。
「好きだからやっている」という気持ちが、「給料をもらえるからやる」に無意識にシフトしてしまうんですね。
これに加えて、期限やノルマなどが発生することによる圧迫感や義務感が、もともと持っていた「好きだからやる」という気持ちにマイナスの影響を与えてしまいます。
よく小説家や漫画家などが、「もとは好きで好きで仕方がなかったのに仕事としてやっていくと段々嫌いになってくる」と言ったりしますが、これがまさにそうです。
ただ、やる気(=内発的動機づけ)が低下してしまっても、外発的動機づけは上昇するため、仕事に対してモチベーションがなくなってしまうわけではありません。
しかしその物事が好きという内的なモチベーションはどうしても低下してしまうため、注意が必要といえるでしょう。
好きなことを仕事にするというのは、一見素敵なことではありますが、仕事にする前によく考えたほうがいいですね。
アンダーマイニング効果の具体的な対策2つ
アンダーマイニング効果を起こさないために、具体的な対策を2つ紹介します。
- 自分のモチベーションを維持する方法
- 子どものモチベーションを維持する方法
この2つについて、勉強を例に具体的な対策を紹介しますね。
ぜひ応用して、あなた、もしくはあなたの子どものモチベーション維持に役立ててください。
アンダーマイニング効果対策1.
自分の勉強のモチベーションを上げる方法
アンダーマイニング効果を抑えて、勉強のモチベーションを上げるには、次の2つが良い対策になります。
- 自分の好きな教科を集中して勉強する
- やりたくない嫌いな教科は勉強後に自分にご褒美を与える
まず、勉強に対するやる気(=内的動機付け)を低下させないために、好きな教科には集中して取り組みましょう。
好きな教科を勉強することにより、「勉強が楽しい→楽しいから勉強する」というサイクルを作れるからですね。
対して、苦手なものや嫌な教科を勉強しなければならないときはどうしてもモチベーションが落ちてしまいます。
もともと内的な動機がない(やる気がない)ので、外的な動機付けをしてモチベーションを維持する必要があります。
「ここまで終わらせたら自分にご褒美をあげる」など、苦手な教科に対しては自分で報酬を設定するのが効果的ですね。
このように、好きな教科と苦手な教科に対してそれぞれのやり方でモチベーションをうまく維持することができれば、勉強を効率的に続けることができます。
アンダーマイニング効果対策2.
子どもの勉強のモチベーションを上げる方法
子どもに勉強を継続してもらうには、次の2つを意識することが大事です。
- 無理に強制せず色んな教材を与えてみる
→子供が楽しめる教材を見つけられれば内発的動機づけが高まる - 苦手なものをしっかりと勉強できた際には褒めてあげる
→外発的動機づけが高まる
まず、子どもに対して勉強を強制することはしないようにしましょう。
強制では、内的動機付けも外的動機付けもできないからです。
なので、ただ「勉強しなさい!」というのではなく、まずは子どもに対していろんな教材を与えてあげましょう。
子どもが自分から興味を持てるものを見つける手伝いをしてあげるのです。
子どもがどんなことに対して興味を持つのかをしっかり見て、興味を持って自分からやっていることに対してはご褒美を与えないよう気を付けましょう。
ここでご褒美を与えたり褒めすぎたりしてしまうと、せっかく子どもが自分から出したやる気(内的動機付け)を、外的な報酬によって奪ってしまうことになりかねないからです。
なので、子どもが自分から進んでやっていることに対しては、ただ褒めたりご褒美をあげたりするのではなく、
「何をしているの?」と興味をもって話を聞いてあげたり、その物事(教科)に関する教材を追加で与えてあげたりするほうが効果的です。
もちろん、子どもにも得意不得意がありますし、すべての教科を好きになれるわけではありません。
そこでもうひとつ、苦手なものを勉強できた時にはしっかり褒めてあげる、ということが重要になります。
苦手なものに対しては、もともと内的な動機、つまりやる気がないため、外的動機付けをしてあげる必要があるからですね。
自分から勉強したがらないものに対して、ただ「ちゃんとやりなさい!」と言われても、やる気も起きなければ目的もないわけですから、その教科がもっと嫌になってしまうだけです。
無理にやる気を出させることはできませんから、ご褒美などの外的動機をこちらが用意してあげましょう。
そして、きちんと勉強した時にはしっかりとほめてあげましょう。
【まとめ】動機付けを征する者は人生を征する!
ここまでアンダーマイニング効果について一通りお伝えしてきました。
アンダーマイニング効果とは、もともとやる気をもってやっていることに対して報酬が発生すると、そのもともとのやる気が低下してしまう、という厄介な効果です。
- どうしても勉強して、身に付けたいスキルがある
- 得意不得意関係なく、勉強のモチベーションを維持したい
- 子どもに、しっかり勉強をしてもらいたい
このように、モチベーションの維持が必要な場面は、人生の中でたくさんあります。
そんなときは、今回お話したアンダーマイニング効果を思い出し、しっかり対策をしてくださいね。
アンダーマイニング効果の対策は、こちらを読み返してください。
⇒アンダーマイニング効果2つの対策
「勉強や作業をしっかり続ける」というのは、あなたが思っている以上に大事なことです。
僕自身も、就活で50社以上から断られたあと、投資や利益を出すためのノウハウなどを学び続けることができたからこそ、投資家兼セールスプロモーターとなって人生を変えることができたのです。
実は世の中には、こんなふうに人生を変えるための知識やノウハウはごろごろあるんですよ。
ただ世の中は、モチベーションを維持して勉強や作業を続けることができない人がほとんどで、そういう人たちが「投資は稼げない」「このノウハウを続けたって成果が出ない」と言って投げ出してしまっているだけなのです。
逆にいえば、勉強や作業を続けることさえできれば、人生を変えることは案外簡単にできるんです。
もしあなたが今、
「何か新しいことを学んで、スキルを身に付けたい」
「勉強を頑張っているけど、それを実用して利益に変える方法を知らない」
などの悩みを持っているなら、ぜひ「知識をお金に変える100個のノウハウ」を読んでみてください。
今回お話した「アンダーマイニング効果」のような心理学をはじめ、あなたが持っている知識をお金に変える方法をお話しています。
僕が投資家・セールスプロモーターとして成功したノウハウなどを語っているので、きっとあなったにとって有益な教材になるはずです。ぜひ勉強の足掛かりにしてください。
「知識をお金に変える100個のノウハウ」
あなたがやりたいことが何であれ、うまく勉強を続けて、人生を豊かにしてくださいね。
それでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!
この知識をお金に化けさせるには??
このサイトが扱ってる内容はあんまりメジャーな内容ではないので、この文章を読んでいるということは、向上心が高くて勉強も頑張っている人なのだと思います。(たぶん)
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